Part6の問題を解いているとき、「Part5と同じように考えていいの?」と迷ったことはありませんか?
実は、Part6はPart5とは全く異なる視点で解く必要があります。 多くの学習者が気づいていない、この決定的な違いを理解するだけで、正答率が30%も向上するんです。
今回は、Part6で高得点を取るための文脈理解力を鍛える方法を、分かりやすくお伝えします。
Part6とPart5の決定的な違い
まず、Part6の特徴を整理しましょう。
Part5は単文完成問題で、1つの文だけで答えが決まります。 一方、Part6は文章完成問題で、前後の文脈を読まなければ正解できません。
これは料理で例えると、Part5が「調味料の種類を選ぶ」のに対して、Part6は「料理全体の味のバランスを考えて調味料を選ぶ」ような違いです。
つまり、Part6では文脈理解力が最も重要になります。
出題形式の違い
Part6では、以下のような問題が出題されます。
- 文法問題:約40%(Part5と同様)
- 語彙問題:約30%(文脈に合う語彙を選択)
- 文挿入問題:約30%(適切な位置に文を挿入)
注目すべきは、文法問題でも前後の文脈を考慮する必要があることです。
Part6で正答率が下がる3つの理由
多くの学習者がPart6で苦戦する理由を分析してみました。
理由1:Part5の感覚で解いてしまう
Part5と同じように、問題文だけを見て答えを選んでしまう。 これでは文脈を無視することになり、正解率が大幅に下がります。
理由2:文章全体を読まずに部分的な判断をする
空所の前後1-2文だけを読んで答えを決めてしまう。 実際は、文章全体の流れを理解する必要があります。
理由3:時間配分を間違える
Part5と同じペースで解こうとして、じっくり文脈を読む時間を取らない。 結果的に、勘で答えることになってしまいます。
文脈理解力を鍛える3ステップ
では、Part6で高得点を取るための具体的な方法を見ていきましょう。
ステップ1:文章全体の流れを把握する
まず、問題を解く前に文章全体をさっと読みます。
何について書かれた文章なのか、全体の主旨を掴むことが重要です。
例えば、「会社の新商品発表」の文章なら、商品の特徴や発表のスケジュールについて書かれていると予想できます。
ステップ2:空所の前後3文を精読する
次に、空所の前後3文(計6文程度)を詳しく読みます。
この範囲で、文章の論理的な流れを理解することがポイントです。
- 原因と結果
- 対比や比較
- 具体例の提示
- 結論への導き
これらの関係性を意識して読んでください。
ステップ3:選択肢と文脈の整合性を確認する
最後に、各選択肢が文脈に合うかを確認します。
文法的に正しくても、文脈に合わなければ不正解です。 逆に、文脈の流れに自然に合う選択肢が正解になります。
実践的な解法テクニック
理解を深めるために、実際の問題で練習してみましょう。
文法問題の解法
次のような問題を考えてみてください。
Our company has been developing a new product line for the past six months.
The research team _____ extensive market analysis to ensure customer satisfaction.
(A) conduct
(B) conducted
(C) conducting
(D) will conduct
この問題では、前の文の「has been developing」(現在完了進行形)から、過去から現在まで続いている状況だと分かります。
正解は(B) conductedです。過去に実施した市場分析について述べているからです。
語彙問題の解法
文脈に合う語彙を選ぶ問題では、文章の論理的な流れが重要です。
The new marketing campaign has been very successful. _____, sales have increased by 25% this quarter.
(A) However
(B) Therefore
(C) Meanwhile
(D) Nevertheless
「キャンペーンが成功した」→「売上が増加した」という因果関係なので、正解は(B) Thereforeです。
効率的な時間配分
Part6では、1つの文章につき約3分の時間配分が理想です。
推奨タイムスケジュール
文章全体の把握:30秒
2.
各問題の解答:1問あたり30-45秒
3.
見直し:15秒
合計で3分以内に収めることを目標にしてください。
慣れてくると、2分30秒程度で解けるようになります。
学習法とトレーニング
文脈理解力を効果的に鍛える方法をご紹介します。
日々の学習メニュー
毎日10分間、以下の練習を続けてください。
精読練習:Part6の文章を1つ選び、各文の関係性を分析
2.
要約練習:文章の要点を20語以内で要約
3.
予測練習:空所に入る語句を選択肢を見る前に予測
間違えた問題の復習法
間違えた問題は、以下の手順で復習します。
- 正解の根拠を文章から探す
- 不正解の選択肢がなぜダメなのかを確認
- 同じような文脈の問題を追加で解く
この復習を続けることで、文脈理解のパターンが身につきます。
よくある間違いパターン
Part6でよく見られる間違いパターンと対策をまとめました。
パターン1:文法知識に頼りすぎる
文法的に正しい選択肢を選んでしまい、文脈を無視してしまう。
対策:文法チェックの前に、文脈の流れを必ず確認する。
パターン2:部分的な理解で判断する
空所の直前の文だけを見て答えを決めてしまう。
対策:文章全体の主旨を理解してから各問題に取り組む。
パターン3:時間を意識しすぎる
早く解こうとして、文脈を十分に読まずに答えを選ぶ。
対策:最初は正確性を重視し、慣れてから速度を上げる。
まとめ
Part6攻略のポイントは、文脈理解力を鍛えることです。
Part5とは全く異なるアプローチが必要で、文章全体の流れを理解することが最も重要になります。
今回紹介した3ステップの解法を実践すれば、正答率が30%向上することは十分可能です。
毎日10分間の練習を続けて、Part6を得点源に変えていきましょう!