Part6でフォーマルな表現の選択問題に困ったことはありませんか?
「どの表現がビジネス文書に適しているか分からない」と悩む学習者の方は非常に多いです。
実は、Part6では決まったフォーマル表現が繰り返し出題されており、それらを覚えるだけで確実に得点できるようになります。
今回は、Part6で頻出するフォーマルな表現を体系的に整理し、実際の問題での選び方をマスターしていきましょう。
フォーマル表現の重要性
まず、なぜフォーマル表現が重要なのかを理解しましょう。
これは会社での会話を想像してみてください。 同僚には「Thanks!」と言っても、取引先には「Thank you for your assistance.」と言いますよね。
TOEICでも同じように、文書の種類によって適切な表現レベルが決まっています。
Part6でのフォーマル表現出題傾向
フォーマル表現問題は、Part6で年間約4-5問出題される超重要問題タイプです。
出題される文書タイプ:
- 社内メール:40%
- 顧客向け文書:35%
- 公式通知:20%
- 契約書類:5%
それぞれの文書タイプで、求められる表現レベルが異なります。
頻出フォーマル表現パターン
パターン1:依頼・お願いの表現
カジュアル → フォーマル
例題:
Please _____ us know if you need any additional information.
(A) tell
(B) let
(C) say
(D) speak
正解は(B)です。 「let us know」はビジネス文書で標準的な丁寧な依頼表現です。
頻出フォーマル依頼表現:
- Please let us know... (お知らせください)
- We would appreciate... (〜していただければ幸いです)
- Could you please... (〜していただけますでしょうか)
- We kindly request... (お願い申し上げます)
パターン2:感謝・お礼の表現
カジュアル → フォーマル
頻出フォーマル感謝表現:
- Thank you for your assistance (ご支援ありがとうございます)
- We appreciate your patience (ご理解いただきありがとうございます)
- We are grateful for your cooperation (ご協力いただき感謝しております)
- Thank you for your prompt response (迅速なご対応ありがとうございます)
パターン3:謝罪・お詫びの表現
カジュアル → フォーマル
頻出フォーマル謝罪表現:
- We apologize for the inconvenience (ご不便をおかけし申し訳ございません)
- We regret to inform you... (お知らせするのは残念ですが)
- Please accept our sincere apologies (心よりお詫び申し上げます)
- We are sorry for the delay (遅れて申し訳ございません)
文書タイプ別の表現レベル
社内メール(中程度のフォーマル)
よく使われる表現:
- Please let me know... (教えてください)
- I would like to... (〜したいと思います)
- Thank you for... (〜ありがとうございます)
- Please find attached... (添付をご確認ください)
顧客向け文書(高いフォーマル)
よく使われる表現:
- We would be pleased to... (喜んで〜いたします)
- We are delighted to announce... (お知らせできることを嬉しく思います)
- Please do not hesitate to contact us (お気軽にお問い合わせください)
- We look forward to... (お待ちしております)
公式通知(最高レベルのフォーマル)
よく使われる表現:
- We hereby notify... (ここに通知いたします)
- Please be advised that... (〜についてお知らせします)
- In accordance with... (〜に従って)
- We are pleased to confirm... (確認できることを嬉しく思います)
実践的な選択基準
では、実際の問題での選び方を見ていきましょう。
基準1:文書の宛先を確認
社内向け:
- 中程度のフォーマル表現を選択
- 「Please let me know」「I would like to」
顧客向け:
- 高いフォーマル表現を選択
- 「We would be pleased to」「We look forward to」
基準2:文章の目的を把握
依頼・お願い:
- 「Could you please」「We would appreciate」
感謝・お礼:
- 「Thank you for」「We appreciate」
謝罪・お詫び:
- 「We apologize for」「We regret to」
基準3:文脈の緊急度
緊急性が高い:
- 「Please」「Kindly」で始まる表現
緊急性が低い:
- 「We would」「We look forward to」
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
間違いポイント1:過度なフォーマル表現 社内メールなのに公式文書レベルの表現を選んでしまう。
間違いポイント2:カジュアルすぎる表現 顧客向け文書で「Thanks」「Please tell me」を選んでしまう。
間違いポイント3:文脈の無視 謝罪が必要な場面で感謝の表現を選んでしまう。
実践練習問題
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:(顧客向けメール)
We _____ for any inconvenience this may cause.
(A) sorry
(B) apologize
(C) regret
(D) excuse
考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
顧客向けメールなので、フォーマルな謝罪表現「apologize」が適切です。 「sorry」はカジュアルすぎます。
問題2:(社内メール)
Please _____ me know if you have any questions.
(A) let
(B) tell
(C) say
(D) inform
正解は(A)です!
社内メールでは「let me know」が標準的な依頼表現です。 「inform」はやや固すぎる表現です。
頻出フォーマル動詞一覧
Part6でよく出題されるフォーマル動詞をレベル別に整理しました。
中程度のフォーマル(社内向け)
- let → let us know(お知らせください)
- send → send the report(レポートを送る)
- check → check the schedule(スケジュールを確認する)
- contact → contact me(連絡してください)
高いフォーマル(顧客向け)
- provide → provide assistance(支援を提供する)
- ensure → ensure quality(品質を保証する)
- confirm → confirm the details(詳細を確認する)
- assist → assist you(お手伝いする)
最高レベルのフォーマル(公式文書)
- notify → hereby notify(ここに通知する)
- acknowledge → acknowledge receipt(受領を確認する)
- commence → commence operations(操業を開始する)
- terminate → terminate the contract(契約を終了する)
効率的な学習方法
フォーマル表現を効率的に覚えるコツをご紹介します。
学習法1:文書タイプ別に覚える
社内メール表現セット:
- Please let me know
- I would like to
- Thank you for
- Could you please
顧客メール表現セット:
- We would be pleased to
- We look forward to
- Please do not hesitate to
- We appreciate
学習法2:場面別に覚える
依頼場面:
- Could you please...
- We would appreciate...
- Kindly...
感謝場面:
- Thank you for...
- We appreciate...
- We are grateful for...
時短テクニック
Part6では時間が限られているため、素早く判断するコツが重要です。
瞬間判断のポイント:
- 文書の種類を確認(社内 or 顧客向け)
- 文の目的を把握(依頼 or 感謝 or 謝罪)
- 適切なフォーマルレベルを選択
この手順で、10秒以内に正解を選択できます。
まとめ
Part6のフォーマル表現問題は、文書タイプと表現レベルの組み合わせを理解することが重要です。
頻出表現を覚えて問題を解けば、
- 解答時間が10秒以内になる
- 正答率が85%以上になる
- ビジネス英語の実力も向上する
という効果が期待できます。
今回紹介したフォーマル表現を使って、確実に得点を重ねていきましょう!
次の模試では、まず文書の種類を確認することから始めてみてくださいね。