完了形の問題で迷ってしまうこと、ありますよね。
「現在完了と過去形の違いがよく分からない」「haveとhadのどちらを使えばいいの?」と悩んでしまう気持ち、とてもよく分かります。
実は、完了形は4つの用法と時間表現の組み合わせさえ覚えれば、Part5で確実に正解できるようになります。
今回は、15秒以内で完了形問題を見分けて正解する方法を、分かりやすくお伝えします。
完了形の基本を理解しよう
完了形を簡単に説明すると、時間の橋渡しのようなものです。
例えば、友達に「昨日から今日にかけて宿題をやっていた」と報告する場面を想像してみてください。 過去のある時点から現在までの「つながり」を表現したいときに使うのが完了形なんです。
これと同じように、英語の完了形は「過去と現在(または過去のある時点)をつなぐ」という役割があります。
Part5での出題パターン
完了形は、Part5で年間約8-10問出題される重要な文法項目です。
主な出題パターンは以下の4つです。
パターン1:完了用法
動作が完了したことを表現するパターンです。
I have just finished the report.
(私はちょうどレポートを完成させました)
例題:
The project team _____ the final presentation to the board of directors.
(A) completed
(B) has completed
(C) will complete
(D) completes
正解は(B)です。 なぜなら、プロジェクトの完成という動作が現在に影響を与えているからです。
パターン2:結果用法
過去の動作の結果が現在も続いていることを表現します。
She has lost her key.
(彼女は鍵をなくした→今も見つかっていない)
パターン3:経験用法
過去の経験を現在の視点から表現するパターンです。
Have you ever visited Japan?
(日本を訪れたことがありますか?)
パターン4:継続用法
過去から現在まで続いている状態や動作を表現します。
I have lived here for ten years.
(私は10年間ここに住んでいます)
間違えやすいポイント
日本人学習者が特に間違えやすいのは、以下の点です。
- 時間表現の見落とし:justやalreadyなどの副詞を見逃してしまう
- 過去形との区別:過去の特定時点と現在のつながりの違いが分からない
- 継続動詞の判断:liveやworkなどの継続可能な動詞かどうかの判断ミス
特に時間表現との組み合わせは、多くの人が見落としがちです。
確実に正解するための3ステップ
では、実際の解き方を見ていきましょう。
ステップ1:時間表現をチェック
まず、文中の時間を表す単語をチェックします。
- just, already, yet → 完了用法の可能性大
- ever, never, before → 経験用法の可能性大
- for, since → 継続用法の可能性大
これらの表現があると、完了形を使う確率が非常に高くなります。
ステップ2:動作の性質を判断
次に、動詞の性質を見ます。
- 瞬間動詞(finish, arrive, die)→ 完了・結果用法
- 継続動詞(live, work, study)→ 継続用法
- 経験を表す文脈 → 経験用法
ステップ3:現在との関係を確認
最後に、その動作が現在にどう影響しているか確認します。
「今も〜の状態」「今までに〜したことがある」といった現在とのつながりがあれば完了形です。
時間表現別の判断チャート
完了形の用法を瞬時に見分けるための、時間表現チャートです。
完了用法のシグナル
- just (ちょうど)
- already (もう、すでに)
- recently (最近)
経験用法のシグナル
- ever (今までに)
- never (一度も〜ない)
- before (以前に)
- once, twice (一度、二度)
継続用法のシグナル
- for + 期間 (〜間)
- since + 起点 (〜から)
- all day (一日中)
結果用法の特徴
明確な時間表現がなく、現在の状況に焦点が当たっている場合が多いです。
練習問題にチャレンジ
理解度を確認するために、練習問題を解いてみましょう。
問題1:Our company _____ overseas branches in five countries.
(A) established
(B) has established
(C) will establish
(D) establishes
どの用法か考えてみてくださいね。
正解は(B)です!
「5つの国に海外支店を設立した」という過去の動作の結果が、現在の会社の状況に影響を与えています。 これは結果用法の典型例ですね。
問題2:I _____ in this department for three years.
(A) worked
(B) have worked
(C) work
(D) will work
正解は(B)です!
「for three years」という期間を表す表現があることから、継続用法だと判断できます。
よくある間違いパターンと対策
間違い1:過去形と現在完了形の混同
× I finished the work yesterday. (昨日の話なので過去形が正解)
○ I have finished the work. (現在完了形は現在とのつながりを表現)
対策:
具体的な過去の時点(yesterday, last week等)があれば過去形を選ぶ
間違い2:継続用法での動詞選択ミス
× I have arrived here for two hours. (瞬間動詞は継続用法で使えない)
○ I have been here for two hours. (状態を表すbe動詞を使用)
対策:
継続用法では継続可能な動詞かどうか確認する
間違い3:完了形の否定文での語順
× I haven't never been to France. (二重否定)
○ I have never been to France. (neverがあるのでn'tは不要)
対策:
never, ever, alreadyなどの副詞の位置と意味を正確に理解する
本番での時間短縮テクニック
パターンを覚えたら、さらに時間を短縮するコツがあります。
-
時間表現を最初にスキャン
- just, for, since, everなどを見つけたら即座に完了形を疑う
- 具体的な過去時点があれば過去形を選ぶ
-
動詞の性質を瞬間判断
- 継続動詞 + for/since = 継続用法
- 瞬間動詞 + just/already = 完了用法
-
選択肢の形を確認
- have/has + 過去分詞の形があれば完了形の可能性大
- 2択まで絞れたら時間表現で最終判断
まとめ
完了形のポイントは、4つの用法と時間表現の組み合わせを覚えることです。
この記事で紹介した判断チャートと3ステップ解法を意識すれば、Part5での完了形問題の正答率が確実に上がります。
- 完了用法:just, already, recently
- 結果用法:現在の状況への影響
- 経験用法:ever, never, before
- 継続用法:for, since + 継続動詞
ぜひ今日から実践して、スコアアップを目指してくださいね!